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発行者:吉川信雄 編集者:平富人 |
▲キリマンジャロ▲
山行期間 平成18年1月14日〜23日 中村久子
赤道直下、ケニアとタンザニア国境にある、氷河を頂いた山、スワヒリ語で「輝く山」キリマンジャロ。
石川県山岳協会の7人の山旅でした。
l 1月14日 雨
近年になく12月の降雪量が多く、朝からの暖かい雨で雪田一面から陽炎が立ちのぼりなんとも幻想的な景色の中、関西空港へ。ずっと雨だった。23;15エミレーツ航空(EK−317)にて出国。
l 1月15日 晴れ
ドバイ空港経由でケニアの首都ナイロビに。アンボセリ国立公園へ。サバンナの果てしなく続く道、バオバブの大木、トゲノアカシアその枝にトックリ型の巣が沢山ぶら下がり、シマウマ、象、キリンがゆったりと草を食む。その遥かかなたに白く輝くキリマンジャロが聳え、サバンナの地平線をピンクに染めて、夕焼けが美しい。
ああ、アフリカの大地!! ブーゲンビリアが咲き乱れ、満月・満天の星。アンボセリ・ソパ・ロッジ宿泊。
l 1月16日 晴れ
ハイエナ・ヌー・バッファロー・トムセンガゼル・かんむりつる・象・シマウマの群れと共存・放牧・サバンナの民マサイ族。観光マサイ族の村を見学。衣服の赤は獣除けとか。11;00国境の町ナマンガに。
タンザニア入国。巨大な蟻塚が点在するサバンナ。国境なきマサイ族の赤い衣服がサバンナに翻る。ポーター、登山必需品の揃う町モシ市。治安は大変悪いとか。火炎樹並木を通り抜け、トウモロコシ・サトウキビ・ヒマワリ畑の広がるキリマンジャロの登山基地マラングへ。マラングホテル泊。雷鳴、雨音終夜やまず。
l 1月17日 晴れ
朝焼けのキリマンジャロ山を望む。食料、水、燃料、ポーター等など調達荷積。マラングゲートで入山料を支払い登山開始。
11;00発、1970m。熱帯樹林の生い茂る登山道。キリマンジャリカ・アウトポーカー・ロベリア・ランジョン、赤や白の花々。いくつかの橋を渡って16;00マンダラハット着、2700m。高度順応をするためマウェンジークレーターまで登る。マツムシソウがきれい。ベビーバナナ、むっちりとおいしい。夜から朝方迄雨、12kmを5時間。
l 1月18日 晴れ
マンダラハット8;00出発、2700m。サルオガセが繁茂する樹林帯。アビシニアコロブスモンキー白と黒の長い毛がふんわりと珍しいお猿さん。乱獲、密漁でなかなか出会えないとの事。約30分ほどで視界が開けキボ峰が目の前に。エバーラステングフラワー・ホワイトキリマンジャイカ・インパーションオブ、空気がきれいで快晴。あの花この花と広大な草原の道を行く。ジャイアントセネシオの向こうに三角屋根のロッジ群、ホロンボハットが見える。
16;00着、3780m。15kmを!
8時間。高度順応のため40分ほど散歩する。アリューシャンの街の灯がきれい。夕方、パルスオキシメーターでの測定値は、脈拍96、血中酸素飽和濃度80。
l 1月19日 晴れ 朝、脈拍92、血中酸素飽和濃度82.。
8;00ホロンボハット出発。10;30ラストウォーターポイント、4065m、16℃。
11;25マウントエッジリッジ、4100m。キボ峰とマウェンジ峰の鞍部砂漠地帯。広大な砂礫帯、サドルを。遥かなる頂に向かってひたすらの一本道を、ポーレポーレと心地よく軽快に行く。強い日差しとさわやかな空気、汗は全くでない。
15;35キボハット着、4703m、約15kmを7時間30分。高度順応のため約40分登って下って。
18;00就寝、脈拍95、酸素飽和度68。
23;00ヘッドランプを頼りに出発。小屋の外は1pくらいの積雪が真っ白の世界を造り、満天の星空に南十字星が輝き宇宙をさまよっているような不思議な気分になる。ウイリアムポイント5000mを過ぎ、ハンス・メイヤーズ・ケイプ5300mを過ぎ、ゆっくりゆっくり足を運ぶ。
3;30 5400m位。あと3時間という地点でどうにも足が上がらない。下山。
6;30 小屋着、ブッタオレ!!ウフルピークまで到達した方々にはタダタダ畏敬の念あるのみ。
おめでとう。そして、ありがとう。
l 1月20日 晴れ
キボハットからホロンドハットへ、ひたすら下山。疲れが溜まっているのか、気分はアフリカ晴れなのにスピードが出ない。登りよりも休みの回数が多かったように思う。登頂を目指す沢山の人と‘ジャンボジャンボ’と笑顔が行き交う。笑顔の元気をもらって、また歩く、歩く。マラングゲートへたどり着いたときは不思議に?全員タラコクチビルになっていました。
l 1月21日 晴れ
ホロンボハットからアリューシュ市へ。久しぶりのシャワー。キリマンジャロビールのおいしかったこと。やっぱり下界はいいなあ… メンバー全員で大いに盛り上がった夕食会。満たされたアフリカの夜は更ける。アリューシャモメラロッジ泊。
l 1月22日 晴れ
アリューシャ国立公園で朝日を浴びて睦まやかなマサイキリン。モメラ湖をピンクに染めるフラミンゴ。ルアンダ内戦のアリューシャ宣言が採択された国際法廷ICCの建物を見る。銃を持った警備員がしっかりガード。写真を撮ることも禁じられているとか。前を車で通過するだけでもなぜかドキドキ、冷汗が滲む。夕方、ナイロビ発、関西空港へ。
l 1月23日 関西空港着
大阪は雨だった。乾いた大地から慈雨の日本へ。日本に生まれてよかった。生まれたところが日本でよかった。日本人でよかった。
同じ太陽なのに、なんとやわらかな日の光。毎日高度差1000m以上を三日間歩き続け、登頂の日は夜中から標高差700m約4kmを4時間30分登り、更に、急な下り3時間と、標高差1000m-15kmのだらだらの下りをよくも歩いたものと、我ながら感心。
高度順応に問題はなかったが、基礎体力、筋力不足をつくづく実感。楽しい山行と、アフリカの深い澱と、広大な自然と生き物達を肌で感じた忘れえぬ、大地・東アフリカの山旅でした。
▲峨山道▲
2006年 4月22日〜23日 計画書はこちら ☆
天候は花曇り。のんびりムード。永光寺を出発。
美眉山の上にはすいか畑がひろがっていました。
山菜の仕分けと、その夜の宴です。
これって、ほんとに峨山道? はい、現代の峨山道です。
眼下に総持寺があるはず。
終点(起点)総持寺です。能登はあんがい広て深いのでした。
▲岩のぼり▲
こんな事もやてます。行きたい人は連絡下さい。(編集者)
5月 瀬戸内海 小豆島でクライミング
富山 雑穀谷でクライミング