金沢山岳会 会報 158
発行者:吉川信雄
編集者:平富人


▲ 岳父来訪 ▲

 2007年 新春         中島隆男

隣町の時計屋さんの奥さんから電話が入った。何の用かなと聴いていると男の声に変わった。懐かしい声であった。岳父・吉川信雄さんであった。私の家に来たのだが隣町の通りに入ってしまったようだ。確かめようと時計屋さんに入ったのである。

すぐに行ってみると若々しい岳父の姿があった。

私に渡したいものがあるとのことで、愛車から色紙に冬の白山の姿が描かれ「敬山 愛岳」と筆で書かれ、額に納められたものを出して見せてくれた。吉川さんの書の上手なのは知っていたが、画も描くとは知らなかった。立派なもので戴いてもいいのかなぁ、そんな思いがした。それに猪を描いた画も戴いた。

拙宅に入ってもらい、お茶を差し出し、しばし画や懐かしい人の話をしました。吉川さんには山岳会在籍の間はとてもお世話になり感謝しております。画は茶の間に掛けることにしました。

短い時間でしたが親しく接してくださいました。齢84とか言ったようですが、私の記憶には齢48と記憶されていました。登山はきつくなったかもしれないが、画を描き筆を走らせる事で山や谷を跋渉しているのかもしれない。高原や森を逍遥しているのかもしれない。

これからも「敬山愛岳」、自然の中で心癒され、緑や紅葉を映す杯の酒や、山仲間との語らいを楽しんでください。
有難うございました。

謹呈

岳翁 来宅
書画 「敬山愛岳 白山厳冬」
飲茶 懐昔
暮色 去宅

笑翁 齢八十四
億我 齢四十八



▲ 大猫山 ▲ 2070

721日〜22

参加者 新  中村孝一郎 本田 平

    任田 正来 中村久子(記録)


21

1500 金沢東インター発

1640 馬場島家族の森キャンプ場着。立山川の雨そぼ降る白樺林

1730 明日の日本を語りながらの夕食。

2200 消灯。

22

615 テント場発。白萩川沿いに進みチョット怖い橋を渡り、ゲート4ケ所を通過し発電所の取水口に着く。

630 上流の赤谷山登山口を右手に、不明者の立看板の横から入山。いきなりの急登、そしてズーットの急登。

830930 この間は岩場、ロープが続き大変きつい足場。1700m地点。ダケカンバ、ブナ林の尾根を行き衝立のような大岩を右手に抱えるようにして越える。休みが短くてリズミカルだったのが良かった!。

1000 大猫平。ここから山頂まではこれまでとは全く違った道。沢山の池塘と千島笹が静謐で宏大な別世界を醸し出している。緊張がホッと緩む。

1030 ピークの中頃。盛りを過ぎた白根葵がガスの中で微笑んでいる。岩銀杏、御前橘、岩ハゼ(赤もの)、衣笠草、稚児車、日光黄菅、深山竜胆、黄花の駒の爪。

1100 2055m地点着。神様の視福か、雲間から剣岳が顔を見せてくれる。山腹を千鳥笹が覆い広々と2070mの山頂部迄一望。

1110 2070m山頂。2055m地点で昼食、記念撮影。

1200 下山開始。

1510 登山口着。

1550 テント撤収。一路金沢へ。終日霧の中の山行。視界悪く、歩く事に専念。心身共に十二分に満足の山行でした。






▲ 御在所岳 ▲ 1212

10月20日〜21日  天候 秋晴

場所  御在所岳

    湯の山温泉 泊

参加者 14

吉川 上田 池村 藤村 中村孝

本田 村本 平 土本 坂田 任田

中村喜 正来 中村久
(記録)


 

 6:00 鶴来町から本田さんの運転で出発。夜来の雨が上がりさわやかな朝

 6:40 加賀インターから高速自動車道へ

 8:30 関が原 IC

10:00 湯の山温泉着

10:45 中道登山道からスタート登り口からかなりの急坂が続く

      乾いた明るい岩道をテンポ良く歩く

11:30 奇岩の中を 負小石着

      伊勢湾・四日市市を中心の工業地帯がキラキラと輝く

11:45 地蔵岩着 ちょっと早めの昼食

12:10 スタートキレット(切戸)を渡り岩壁のトラバース

      そして急崖を登りる。

13:15 富士見岩展望台着

13:30 山頂着。一等三角点が立派な囲いの中に鎮座

      風に少しの冷気あり。しかし日射はカラリと明るい

      ロープウェイとリフト利用の家族連 若者達のなんと沢山な!!

14:15 表道登山コースをユースホステルの横から下る。

      古の修験者の足音 息遣い 鈴の音が聞こえてきそうな・・・・・

      熊野古道や白山(越前)禅定道を思わす趣のある道

15:30 登山口着湯の山温泉グリーンホテル泊

      かの大石蔵之助が潜み 息子主税の悲恋が語られる温泉地。

      サラリとした湯に身を沈め 美酒・美食・歓談の宴。

      大先輩の笑顔がまばゆい。“湯の花”を土産に。

21日 晴

 8:30 出発 安土山へ(199m)

10:00 特別史跡 安土城跡

      琵琶湖 近江平野を一望。天下取りの夢を膨らませた天守閣。

      夢のまた夢。

11:30 今を盛りのコスモス畑を左右に見遣り乍ら一路金沢へ

15:00 鶴来着

      先月亡くなった中川副会長への想いを各人が各々の心に抱いての、

      少々切ない温泉旅行でありました。




▲ 福地山 ▲ 1671.7

11月4日(日)  さわやかな秋日和

参加者 中村孝 新 池田 本田 村本 坂田
    正来 中村久(記録) 

06:15 北陸自動車道 不動時IC集合 出発

08:35 登山開始 奥飛騨温泉郷福地温泉 杉の造林地から、小楢・楓・朴の木林の緩やかな傾斜の広い登山道。落葉踏むリズムも軽やかに。

09:30 分岐点 尾根道を右手に焼岳・槍ヶ岳・穂高連峰 奥飛騨温泉郷の各地が広がる。

09:50 憮然平に1380m第一展望台 左手にオブゾ谷の渓谷の紅葉を愛で朴葉を踏みしめながら

10:25 第三展望台 1531ミリ 針葉樹林を行くといつの間にか落葉樹林の中。ブナの原生林が続く途中、乗鞍岳展望台。

10:50 山頂着 開けた広い山頂 槍ヶ岳・穂高連峰・焼岳の大展望。眼前に迫る、すばらしいの一言。紅葉と言いこんな機会になかなか出会えないと思われる景観。ビールの味が〜。

12:05 下山開始 名残惜しみつつ 段差一つない、緩やかな、きれいな、広い新しい里山道。

13:30 登山口着 昔話の里、石動の湯に入り 化石館を見学して、至福の一日。

14:50 帰りなんいざ、帰りなん金沢へ。 
      おだやかな秋日に映える落葉松の黄金色が目に痛い山行
でした。





焼岳