金沢山岳会 会報 168
発行者:藤村 勇
編集者:流 豊秀
  
 


▲ 干支の山(虎御前山・虎子山) ▲ 2010年6月13日(日)

 
参加者 : 中村(孝)、新、池田、、本田、流、(記録)、任田、正来、中村(久)、田森、山本、乙崎、玉谷
                                          計 12 名



6:30
 丸新ステンレス工業に集合。
 午前中曇り、午後から雨という天気予報でやや心配。
 参加者は12名、最近の山行は参加者が多くとても良い傾向。
 車2台に分乗し出発、長浜ICで高速を降り、一般道を走り、
 国見峠越えの江州路に入る。
  江州路は崩落箇所あり通行止めの看板があったが無視して
 進入、特に危険と思われる箇所も
無くスムーズに通れ、
 すれ違う車も無い、とても静かな山道でした。

 なんとニホン鹿にも出会いました。


9:00
 国見峠(虎子山登山口)の駐車場着
 先着の車1台あり、周りは薄い霧がかかっていて、
 半袖ではやや寒い気温。


9:15
 雨具は着ずに出発。
  いきなり狭い急登が始まり、展望の無い樹林帯を登ること
 約
30分、その後やや緩い登りになったが、笹薮、倒木、
 木の枝を避けながらのかなりきつい登りが頂上まで続いた。
  久しぶりの藪こぎに悪戦苦闘、頂上近くは濡れた笹薮になり
 前を行く数人は雨具を着けての
藪こぎを強いられた。

10:25 山頂着。
 山頂は三角点の周りが少し切り開かれた程度の平らな所
 であったが、
ほとんど見通しが効かない。
 小休止、記念写真を撮る。


10:40
 下山開始。
 登ってきた道を引き返す。
 笹を掻き分け、倒木をくぐり、またぎ、木の枝に頭を
 ぶつけながらの下山。

 こんな山もまたそれなりに楽しい。

11:30
 国見峠(登山口)着
 
駐車場脇で昼食。
  ビールで乾杯、皆さん持参のおかずが次から次と
 回ってきて、食す。どれも旨かった。

国見峠(登山口)

峠から見る虎子山

登山準備

登山開始

鬱蒼とした樹林帯

藪こぎ

虎子山山頂にて

山頂に咲いていた花

駐車場脇で昼食


12:00 
国見峠発

13:15
 虎御前山公園着
  時々小雨が降ったりする中、なだらかなハイキングコース
 を歩き、虎御前山山頂を目指す。
  虎御前山は戦国時代の歴史を残す山で、丹羽長秀陣地跡、
 滝川一益陣地跡、堀秀政陣地跡
を通り

11:35 
織田信長陣地跡に到着
、ここが224mの山頂。
  平地にぽつんと立つ独立丘陵で、当時は四方の見通しが
 きく所であったのだろうが、山頂は
周りの木々が大きく
 視界がきかない。

  ここで本田さんの織田軍、浅井軍の戦いの歴史の講義が
 始まり、皆神妙に聞き入る。

  本田さんの歴史の知識に感服。
  戦国時代に思いを馳せながら山を下る。

14:10
 虎御前山公園着。










14:15 虎御前山公園を出発、小谷城跡に向かう。
  小谷城は浅井氏の本城で、織田信長の陣地のある虎御前山
 とは数百メートルしか
離れていない。

14:35
 小谷城駐車場着。
   ここから歩いて本丸まで向かう。
  尾根伝いに番所、御茶屋、御馬屋、首据え石、浅井家墓所、
 大広間を通り本丸にたどり着く。
  織田軍に敗れた浅井長政はここで自刀したそうです。
  しばし周囲を散策した後下山。
  2011年のNHK大河ドラマは浅井長政とお市の方の三姉妹
 の三女「江」を主人公にした
「江〜姫たちの戦国」に
 決まったそうで、来年のNHK大河ドラマが楽しみ。
 事前視察になり、有意義な小谷城散策でした。

15:30 
小谷城駐車場出発、帰路につく。

18:00
 丸新ステンレス工業着、解散。

 

 ※虎子山は藪こぎを強いられましたが、これも山登り、
  い経験でした。

  虎御前山、小谷城跡は戦国時代の織田信長、浅井長政の
  戦いの歴史を残す場所で、
本田さんが得意とするところ、
  素晴らしい解説ありがとうございました。




丹羽長秀陣地跡

ハイキングコース入口

なだらかな道

滝川一益陣地跡

堀秀政陣地跡

虎御前山山頂
(織田信長陣地跡)

織田信長陣地跡の看板

本田さんの歴史の講義

虎御前山登山口にて

小谷城跡案内看板

小谷城側から見た
虎御前山

首据え石

浅井家墓所

本丸跡

本丸跡にて





▲ 残雪の白山(三ノ峰) ▲ 2010
年5月29日(土)〜30日(日)
 
 
参加者 : 新、土本、本田、村本、坂田、花池、流、東川(記録)、任田、正来、田森、乙崎
                                       計 12 名

29日(土
10:00 
白山姫神社駐車場に集合
車3台(新、本田、坂田)に分乗して幕営地である小池野営場へ向け出発。

途中大野市内のスーパーで、糧食を調達。
 ※大野名物のホルモン、野菜バイキング(詰め放題あり)、その他を購入。

非常に割安感があるスーパーで、今後もお勧め。
13:30 鳩ヶ湯着

花池氏と合流。駐車場にはカワセミの一種のアカショウビンという珍しい鳥の写真を撮るとかで、望遠レンズを付けたカメラが並んでいる。
聞くところ、望遠レンズ200万円也とか。山の方がうんと安上がりである。

「これだけあったら、ヒマラヤとスイスアルプスの両方のトレッキングが楽しめる。
これは山屋の勝手な論理かな」と独り言を言う。 
14:00 小池野営場到着

他に利用客なく使い放題である。
14:30 刈込池散策

明日の上山の足慣らしも兼ね、刈込池を一週する。池といっても1100mの標高があり、石の階段686段(標高差約200m)を登る。
結構キツイ階段であった。途中、池巡りをしてきた親娘に会う。池まで行って引返してきたそうだ。 急登を登り終えると、後はブナ、サワグルミなどの原生林の森の散である。
歩きながら紅葉の時期は素晴らしい景色になるだろうと思った。
池の傍にモリアオガエルの生息地とう看板があった。
時期的に産卵の時期であるので、いるかなと思いしばし探してみたが、残念ならら見つけることができなかった。
打波川沿いに野営場に戻る。
16:30 夕食準備。
17:00 夜の部開始
メインデッシュ:大野名物星山商店のホルモンその他の料理:コロッケ、野菜バイキング、枝豆、キムチ等‥豪華料理で大いに盛り上がる。
食べ過ぎで、翌日の上山がやや心配。 
酒:連峰白山(坂田氏)、立山(●●氏)等々。

今回は初めての試みで本場ドイツ流のホットワイン(東川)を作ってみた。
21:30 消灯
 






 30日(日)
05:00
 起床 

山の朝には付き物であるが、ガスが出ており一寸天候が気にかかる。
下山者の情報で、三ノ峰付近までは積雪なしということから、
CLの指示によりアイゼン等は置いていくことにする。
06:28 野営場発 
林道を15分程歩く。

06:45 登山口着 
登り口は結構な急登である。

07:15 山腰屋敷跡着
朽ち果てたベンチに座り、一息入れる。
昔はこんな山奥に家があったのだけど、どんな生活をしていたのかなと、ふと思った。
しばらくはダラダラ坂を上る。

08:20 六本檜着
稜線に到着、大きな檜にしめ縄が巻いてあり、
六本檜と書いてある。どれを称して六本なのかと思い、周辺の檜の数を数えてみたが、どうも合点がいかない。

左方向赤兎山の標識があり、遠く赤兎山まで延々と稜線道が続いている。
何時かこの道も歩いて見たいという衝動に駆られる。
三ノ峰は右方向で、これからは快適な稜線歩きかと思っていたが、結構な登りであり閉口する(地形図を見れば自明のことであるが)。
それでも視界の良好な稜線歩きは楽しいものである。
カサバノ谷に広がる雲海が綺麗だ。
09:15 剣ヶ岩着
眺望抜群。遠くに福井の名峰荒島岳、能郷白山、一ノ峰から三ノ峰に続く南縦走路、昨日巡った群青色の刈込池、そして今朝から歩いてきた稜線道が綺麗だ。
岩の傍に白山南山稜線解説図なる立派な解説板がある。
一息入れ、もう一登り。
天気に恵まれたせいか、結構な数の上山者がある。
10:30 三ノ峰避難小屋着 

小屋前の広場にて昼食。地元の山岳関係者であろうか小屋周辺のゴミ拾いをしている。
聞けば、上山の度にボランティアで清掃をしているそうだ。
帰りに小屋を覗いてみたが、綺麗な小屋で清掃が行き届いている。
そう言えば登り始めて、ずっと気なっていたことであるが、登山道の草刈や整備がよくなされていた。
この時期だからもっと荒れていることを想像していたが、多分彼らが整備支援をしているのだろう。
頭が下がる思いであった。
期待していた残雪は小屋の北東斜面のみ。
折角だからと傾斜変換線付近まで歩
いてみる。
柔らかい雪で、この時間帯であるなら別山までアイゼンなしでも大丈
夫そうだ。残雪が輝き眩しい。
別山方向から若者二人がピッケル片手に二ノ峰方向に歩いて行く。病床にある会長に届けるため、ボール大の残雪を新聞紙で包み
下山準備する。
11:30 下山開始
上山の時は気が付かなかったが、避難小屋から少し下った登山道の脇に慰霊碑があり、一礼して通った。
帰宅後調べてみたら、昭和46年10月27日、新婚旅行登山中の若いご夫婦が、季節外れの大雪のため力尽き、この地で遭難したものであることがわかった。
この碑は捜索に加わった同級生等の手によるものらしい。
多分軽装備で上山したお二人が低体温症で動けなくなったものであろう。
(合掌)
12:18 剣ヶ岩着
13:00 六本檜着
13:52 山腰屋敷跡着
14:10 登山口着
14:30 野営場着
  天幕撤収

15:00 野営場発
途中、星山商店に立ち寄り、ホルモンを土産に買う。(一袋800円)
17:05 白山姫神社駐車場着 解散

 


勝原駅(無人駅)で
昼食休憩

勝原駅(無人駅)で
昼食休憩

鳩ヶ湯で
花池さんと合せ

小池野営場着

刈込池への登り口
686段の階段

新緑とピンクの花

ブナの新緑

刈込池到着

刈込池からの下り

テント設営

帰路に収穫した山菜

宴会料理開始

出発の準備

出発前の記念写真

登山口付近の渓流

登山口

鬱蒼とした樹林
の中を行く

六本檜

赤兎山?

三ノ峰・二ノ峰

三ノ峰・二ノ峰

三ノ峰避難小屋

三ノ峰避難小屋前
の雪渓と別山

三ノ峰避難小屋前
から三ノ峰

三ノ峰避難小屋前
から別山

昼食

剣ヶ岩付近の
下山路

剣ヶ岩付近の
下山路

路端の花

路端の花

登山口に無事帰還

野営地出発前の一服

▲ 能登の山 ▲ 2010
年4月17日(土)〜18日(日)

 参加者 : 
吉川、上田、藤村、池村、新、土本、池田、本田、村本、花池、東川、流(記録)
     
 中村(喜)、任田、正来、中村(久)、田森
                                      
計 17 名
        

4月17日(土) 雨のち晴れ

  8:00 潟Eエダに集合 
          あいにくの雨、ここ2,3日春とは
      思えない寒さ。

      全員マイクロバスに乗って出発、
      今回も本田さんの運転。

      能登有料道路を快調に走り、穴水
IC
      下車、輪島市内を通り抜け、
      海岸沿いの道を
新さんによる、出身地で
      ある能登の説明を聞きながら一路禄剛崎を
      目指す。

       道沿いの春日神社の石囲いには新さん
      の名が彫られていました。

11:00 川浦にある岬自然歩道入口に到着、
      着いた途端に、青空が広がる。

      ここから本田さん、会長は車で先回り、
      他の人達は歩いて禄剛崎を目指す。

      ノブキ、フキノトウ、ヨモギ、土筆、
      海草など今夜の夕食の食材となる山菜を
          採りながら、立派な遊歩道をのんびりと
      歩く。

         途中で遊歩道から外れ、岩、石、砂の波打
      ち際を歩く。とても歩きにくい。

      岩や石は皆丸い小さな穴があいて、
      不思議な光景。

      足の悪い上田さんも何とか頑張って能登
      最先端の岬を通過、

12:35 待っているマイクロバスに到着、
      ここから歩いて禄剛崎灯台へ。

12:50 能登最北端の禄剛崎灯台着、青い空、
      青い海、白い灯台、ピンクの桜、
      黄色い水仙、
赤い椿、春真っ盛りを
      満喫し、下山。

      全員揃ったところで、桜の咲く近くの
      駐車場の脇に車を止め、昼食。

         春というのに風が冷たく、上着を羽織って
      の昼食。

13:40 昼食後、山伏山へ向けて出発。
14:15 よしが浦バス停に到着。道路を挟んで
      片方が山伏山登山口、反対方向が
      ランプの宿。

          山伏山登山口の階段を上り、
      鳥居をくぐって登り始める。

         やや急な山道には杉の並木、えんれい草、
      ショウジョバカマ、ワラビ・・・など。

14:35 20分ほど歩いて須須神社奥宮に到着、
      山伏山山頂(
184m)はこの裏。
      この奥宮は菊の紋のある立派な社殿です。
      ここを下り、今度は道路の反対側の
      あの有名なランプの宿に向かう。

      素朴なランプの明かりが頼りの古い宿と
      思っていたが、プールも備えた近代的な

         高級ランプの宿といった感じ。
16:30 今夜の宿泊場所の鉢ヶ崎キャンプ場着。
      キャビン
2棟を貸切る。
      早速今日採ってきた山菜、海草などを
      料理、前もって準備した食材を合わせて
         豪華なおかずが出来上がった。女性陣の
      手際の良いこと、感謝感謝です。

17:50 ビールで乾杯、宴会開始。ビール、
      日本酒、ワイン、焼酎次々と胃の中へ。

      これだけを楽しみに参加している人も
      いるかも? 20時頃お開き就寝。



4月18日(日) 晴れ


 5:30頃からそれぞれ起床。みんな早起き。
     まだアルコールが残っている人も(私)。

     朝食では、前日新さん採った海草の味噌汁、
     山菜の残り物などが旨かった。
 7:25 キャンプ場を出発、最初の目的地珠洲市
      上戸町の「倒(さか)さスギ」へ。

      樹齢900年、3本の下枝が途中から
      捻転下垂して、地上を這うように広がり
         葉を繁らせ、なんとも特異な姿をしている
      すばらしいスギ。

      記念写真を撮って、次の目的地見附島
     (軍艦島)へ。

 8:25 見附島(軍艦島)着、ちょうど潮が
      引いていたので、島間際まで歩いていく
      ことに。

      ここで、大事故が発生。
      池村さんが岩に足を滑らせ転倒、体の
      左側を打ち、
目の上を切り出血、
      珠洲市総合病院に行くことになった。
         CTスキャン、レントゲン等を撮り、
      応急処置をして病院を出た。

         気を取り直し、
      次の目的地白坂山(169m)方面へ。

12:00 白坂山近くの展望のよい広い駐車場?に
      車を止め、登る前に昼食。

12:50 白坂山へ向かう。大きな水溜りが点々と
      ある歩きにくい道を歩くこと約15分、

         草むらの中にある三等三角点を発見。
     よくもこんなところを見つけられたものだ。
     道端にはスミレが沢山。
     紫色のスミレに混じって、白色のスミレも。
     のどかな散策の後、次の目的地
     下山(
80m)方面へ出発(13:30)。
14:00 下山付近着、探すこと少々で草むらの中
      の三等三角点を発見。
記念写真撮影後、
14:15 最終目的地堂上山(91m)方面へ出発、
      入口が分からず車で行ったり来たりしな
      がら
やっと入口らしきところに見当を
      付け下車、歩き始めた。
藪をかき分け
      登って行くと、ピンクの布が下がって
      いるのを見つけ、
れを辿りながら進んで
      行き14:40藪の中の三等三角点を発見。

      ピンクの布には「金沢三角点会」と書かれ
      ていて、同じように三角点を探している
      連中が
こんな所まで来ていたとは、
      我々と同様に面白い連中である。

      目標の山すべて制覇し満足して帰途に。
      途中、穴水の「ぼら待ちやぐら」に
      立ち寄り、能登有料道路経由し

16:30 潟Eエダへ無事帰着。

 ※今回の能登の山、気温は春としては低く肌寒さを感じましたが、心配された雨も歩き始めるころには上がり、好天に恵まれた楽しい山行になりました。
目標の三ヶ所の三角点を見つけることができ大満足。
池村さんが転倒して怪我をされたことが唯一残念な出来事でした。
幸い大事に至らなかったそうで安心しました。

 2日間一人で車を運転してくれた本田さんに感謝。


別所岳SAの展望台

垂水の滝

新さんの名が刻まれ
ている石囲い

川浦の岬遊歩道入り口

岬遊歩道

波打ち際を禄剛崎へ

禄剛崎最先端

禄剛崎灯台にて

禄剛崎灯台近くの桜

禄剛崎灯台近くの椿

山伏山入り口

山伏山

えんれい草

須須神社奥宮

ランプの宿

須須神社

鉢ヶ崎キャンプ場
キャビン

大宴会

大宴会

豪華料理

山菜のてんぷら

朝の海岸

倒(さか)さスギ

見附島(軍艦島)

昼食(白坂山付近)

水溜りの悪路を白坂山へ

白坂山三角点

白いスミレ


下山三角点

堂上山三角点

ぼら待ちやぐら