金沢山岳会 会報 178
発行者:藤村 勇
編集者:流 豊秀
  
 



▲ 新雪の白山 ▲  2012年11月10日(土)〜11日(日)

 参加者 : 平、流(記録)        計 2 名          

1110日(土)

7:30 雨模様の中、野々市出発。天気予報では午後からは晴れ。

8:45 別当出合手前の駐車場着、10台ほどの車が止まっている。

天気は予報よりも早く晴れの良い天気に変わっていた。

9:05 砂防新道を行くことにして出発、この辺りは雪は全く無く、紅葉は終わりかけ、白山は白く空は真っ青、風も無く快適。

心配していた吊り橋の板は未だ外されてなく無事通過。

10:00 中飯場着。周辺はうっすらと積雪、小屋のトイレは閉鎖され、水道も止められていた。

小休止後出発、登山道の雪がだんだん多くなり、「覗き」辺りに来ると完全に雪道になった。

雪は先に行った登山者が踏みしめた為、難なく歩くことができ助かった。

11:55 甚の助避難小屋着。積雪は40cm程。

当初、10日はここに泊まり翌日白山を往復する予定であったが、早く着いてしまい、天気も良かったので室堂まで行って泊まることにした。

12:30 甚の助避難小屋出発。

空は真っ青、雪をかぶった別山もくっきりと素晴らしい景色。

十二曲り辺りのトラバースは慎重に慎重に越える。

13:55 黒ボコ岩着。

真っ青な空に真っ白な御前峰が姿を現す、これぞ白山。

雪に覆われた真っ白な弥陀ヶ原、踏み跡を辿り快適に一歩一歩。

五葉坂も歩きやすい。

14:40 室堂冬季小屋着。中には誰も居ない、我々のみのようだ。

荷物をおろし、ワインで乾杯! 大休止。

今日の天気は快晴、明日は曇り雨が予想されたので、今日のうちに白山に登り、頂上で夕日を見ようということになり、日没に合わせるため時間調整する。

16:00 荷物を小屋に残し空身で出発、御前峰に向かう。

快晴、無風、周りには誰一人居ない。

真っ白な御前峰、雲海と別山、オレンジ色に染まる夕焼け、なんと素晴らしいい眺めか。

遠くに御嶽山、乗鞍岳、北アルプスが雲の上に浮かぶ。

16:55 御前峰着。

白山奥宮、御前峰標識には見事な「エビの尻尾」。

誰も居ない山頂でしばし絶景を楽しむ。

17:00 下山開始。

小松辺り、福井辺りの街の明かりが眼下に。こんなに近くに見えるとは。

17:25 小屋着。

やはり誰も居ない、今夜は我々で独占。

室内は寒いが思っていたほどではない。

コンロの火を囲みワイン、日本酒を飲みながら静かな食事。

20:00頃 寝袋に入る。

2月の雪洞では足先が冷たく苦労したが、今回はホッカイロを持参、冷えることなく過ごせて正解。

 


別当出合を出発

吊り橋を渡る

中飯場手前
積雪がちらほら

中飯場

中飯場から
不動滝方向

覗の標識
(積雪約30cm)

観光新道方面

不動滝上部

別山

甚之助避難小屋

別山

別山

樹氷

黒ボコ岩

黒ボコ岩から
御前峰

黒ボコ岩で一服

別山

弥陀ヶ原を行く


五葉坂に出来た樹氷

室堂センターと
御前峰

室堂センターと
御前峰

白山神社前の

白山神社前の
平さん

室堂と別山

夕日で染まる
御前峰

エビの尻尾

夕焼け

夕暮れの別山

夕暮れの御前峰

雲海の上に
御嶽山

雲海の上に
乗鞍岳

山頂の白山神社奥宮

御前峰山頂にて
平さん

御前峰山頂にて

大汝峰

御前峰標柱と
白山神社奥宮

御前峰標柱と
別山

夕焼け
(小松方面)

夕焼け
(小松方面)

小屋の中の夕食



11
日(日)

5:30 起床。前日と打って変わって曇り空、霧が深く風も強い。

今日は下るのみ、雨、雪にならないことを祈る。

ゆっくりとコーヒー、朝食をとる。

6:55 小屋出発。

猛烈な風、視界は50m位か。

弥陀ヶ原は前日の踏み跡が残っていてそこを辿ることができ一安心。

7:10 黒ボコ岩着。

弥陀ヶ原を無事通過、一安心。ここから先危険な十二曲りなどを通る。

雪と氷が入り混じる斜面だが、慎重に下る。思ったほどの凍結ではなく怖さはない。

7:50 甚之助避難小屋着。

この辺りに来ると風も弱くなり、霧も薄くなって見通しがきくようになった。

小休止後、出発。

ここまでに出会ったのは5組ほど、スキーを履いて登る人もいる。

8:50 中飯場着。

ここから先は晩秋の山歩きといったところ。終わりかけた紅葉を見ながらの下山。

9:35 別当出合駐車場に無事帰着。

 

※経験豊富な平さんに従い、初めての新雪の白山に登れて感動的でした。有難うございました。

※10日は好天に恵まれて快調に歩け、青空に映える白い山々の素晴らしい景色を身近に接することができ最高でした。

※今回は好天に恵まれた山行でしたが、悪天の時はどんな困難に会うのか 怖い気がします。

※今回は2名だけの山行でしたが、もっと人数が増えればより楽しい山行になったと思います。



強風と霧の中
朝7時出発

霧にかすむ
弥陀ヶ原標識

黒ボコ岩

甚之助避難小屋

吊り橋を渡る

別当出合に
無事帰着

帰り支度








温泉山行(月山・蔵王) ▲ 2012年10月12日(金)〜14日」(日)

参加者
 : 池村、中村(孝)、本田、村本、土本、木谷、花池、流(記録)、尾川
     任田、正来、中村(久)、中村(喜)、西野、山本、乙崎、玉谷、尾川夫人    計18名


<スケジュール>
10/12(金)
潟Eエダ→山寺(立石寺)→志津温泉旅館仙台屋(泊)
10/13(土)
志津温泉「旅館仙台屋」→月山登山→宮城蔵王ロイヤルホテル(泊)
10/14(日)
宮城蔵王ロイヤルホテル→蔵王登山→潟Eエダ



10/12(金) 晴れ

6:00 今回も本田さんの運転で 潟Eエダを出発。

北陸道、磐越道、東北道、山形道を経由して最初の目的地山寺(立石寺)へ向かう。

13:50 山寺(立石寺)入り口着。

立石寺は松尾芭蕉が「奥の細道」で『閑さや 岩にしみ入る 蝉の声』と詠んだ有名な名所、山形に行った人は誰でもが立ち寄る所で我々も同じように立ち寄る。

1000段と言われる階段を上り、頂上の奥の院まで行く。

岩や大木は芭蕉の句の通りだが、観光地化されて人が多く訪れ「閑さ」が失われてしまって蝉が来るのだろうか?

15:40 山寺出発、本日の宿泊場所の志津温泉「旅館仙台屋」へ向かう。

17:00 志津温泉「旅館仙台屋」着。各々入浴やら食前酒で夕食までの間を過ごす。

18:30 夕食、宴会。 

地元で採れたのであろう山菜、アケビ、キノコ、イワナ等々食べきれないほどの料理が出てくる。どれも美味しく、特にキノコ鍋とその後の雑炊が最高。

20:00 夕食お開き。

食べきれなく残した人も多く、もったいない!

それでも部屋に戻ってから2次会、ビール、ワイン、日本酒で盛り上がる楽しいひと時。

22:00 お開き、眠りに就く。


立石寺登山口
根本中堂

参道を行く

弥陀洞(みだほら)

仁王門

納経堂

念仏堂

如法堂(奥の院)

三重塔
洞穴に安置

五大堂

納経堂前で

芭蕉句碑

立石寺入り口

夕食

夕食

夕食

キノコ鍋

10/13(土) 雨

夜中に大きな雷の音と、激しい雨の音で月山に登れるか心配。

5時頃雨は止んでいたが、今にも降ってきそうな雰囲気。

7:00 朝食

かなりのボリューウム、残った炊き込みご飯は残らず折に詰めて頂いた。

8:00 宿を出発、月山の登山口の姥沢口に向かう。

8:15 姥沢口着。空は雨雲が覆っていて雨は降ったり止んだり。

雨具を着けて出発、リフト乗り場まで約10分の歩き。

紅葉は少し色づいているが未だこれからの段階。

リフトに乗り上駅へ。強風と雨で寒い。

ここでリフトの駅員が我々のところに来て、高齢の素人集団と見たのだろうか?今日は強風、雨、霧の悪天候のため引き返すことをさかんに進める。ここより上はさらに風が強く飛ばされる危険がある、上で動けなくなってもこの天候ではヘリは飛べない、怪我しても自力で歩いて下りなければならない、リフトも止まるかもしれない等々散々脅かす。

9:10 池村さん、中村(喜)さん、西野さん3名が引き返すことにし、他の15名は頂上を目指すこととなった。

最初のうちは雨、風も弱く、草紅葉の中の緩やかな木道を何の問題もなく歩く。高度が上がるにつれ風雨が強くなり、道には前夜降ったのであろう雪が見え始める。

10:30 牛首を過ぎて暫く行った登りが急になったところで、いよいよ風雨が激しくなり、アラレ交じりとなってきて10名がこの先行くのを断念、引き返すことになった。

本田さん、村本さん、木谷さん、山本さん、流の5名が頂上まで行くことになった。

猛烈なアラレ交じりの強風で顔が痛い。

10:50 よろけながらなんとか月山頂上に到達。

荒涼とした広く平らな山頂、うっすらと雪が覆っていた。視界は利かない。

頂上標識の所で記念写真を撮り、早々に引き返す。

紅葉は盛りであったが、霧で見通しが悪く近くの範囲しか見えず残念であった。

途中で先に下った10名と合流、リフト上駅へ。

12:00 リフト上駅着。

12:30 リフト下駅着、レストハウスで昼食。

ストーブにあたりながら売店で買った温かい芋煮でほっとする。

13:30 姥沢口を出発、蔵王に向かう。依然として雨模様の天気。

山形県側から宮城県側に入ると天気は一変、空は見事な青空、蔵王連峰が鮮やかに映え素晴らしい。

宿に入るにはやや早く着きすぎたので、近くにある滝見台に立ち寄り三階滝、不動滝を見る。

16:00 宮城蔵王ロイヤルホテル着。

ホテルは「ねんりんピック」のゲートボールの選手宿舎になっていて、元気なお年寄りが一杯。

夕食は18:00からでたっぷり時間がある。それまでの間部屋で小宴会。

18:00 夕食、宴会。

メニューは 彩御膳「国産牛のすき焼き&さざえの陶板壺焼き」  

大荒れだった月山登山の話などで盛り上がり、ビール、日本酒がすすむ。

19:30 夕食、宴会はお開き。

部屋に戻って2次会、22時頃まで楽しい時間が続く。




旅館仙台屋

旅館前の五色沼

五色沼の向こうに
旅館仙台屋

朝食

朝食

姥沢登山口

月山ペアリフト

リフト上駅
登山口前で

いよいよ登山

紅葉の中の木道

牛首の分岐

頂上手前
前夜の雪が残る

月山山頂
猛烈な風、アラレ

月山山頂

荒涼とした山頂

木道と草紅葉

鮮やかな紅葉


滝見台から見た
三階滝

夕食

二次会

10/14(日) 快晴

雲一つない空、部屋の窓からは日の出前の赤くなりかけた空に月が浮かんでいるのが見える。

やがて日の出、なんと素晴らしい光景!今日一日大いに期待が持てる。

6:30 朝食。バイキング。

7:30 ホテル出発、刈田岳駐車場へ向かう。

ホテル周辺は紅葉は未だ、蔵王の山に上がって行くにつれ紅葉が目立つようになってきた、見頃になるのはもう少し先のようだ。

8:05 刈田岳駐車場着。

時間が早いのが幸い、車が少なくすんなりと到着、駐車も楽々。10時頃だと大渋滞で1〜2時間待ちになるという。

レストハウス横を通って歩いて5分ほどで馬の背に出た。目の前に蔵王に象徴の「お釜」、右手すぐ近くに刈田岳、左手馬の背の先に熊野岳がくっきりと見える。これぞ写真でよく見る蔵王の景色。

雲一つない素晴らしい景色、人も少なくなんと気持ちの良いことか。

なだらかな馬の背を右手にお釜を見ながら熊野岳に向かって歩き出す。

熊野岳避難小屋近くはやや急な火山岩の礫地を登る。ここから熊野岳へはごく緩やかな登りで、広々とした空中散歩の様。

9:15 最後尾の池村さんが熊野岳山頂着。

360度の絶景。月山方面はやはり雲がかかっている。

しばし景色を堪能した後、馬の背を戻って刈田岳へ向かう。

10:10 最後尾が刈田岳山頂着。

ここから見るお釜と熊野岳は素晴らしい。蔵王を十分に堪能し下山。

駐車場は車が一杯、人も一杯。早く来て良かった。

11:00 駐車場出発、金沢への帰路につく。

18:00 潟Eエダ着。

 

※3日間本田さんに運転していただき、本当に有難うございました。

※今年は紅葉が遅れ、1〜2週間後が最高の紅葉になるようで残念であった。

※大荒れの月山では山の厳しさを感じ、快晴の蔵王では自然の美しさ、雄大な大らかさを感じた。

※志津温泉「旅館仙台屋」の食事は味ボリュームとも最高でした。

※大きな事故もなく満足のいく温泉山行でした。


快晴の日の出前

刈田岳駐車場

蔵王のお釜

馬の背を
熊野岳方面へ歩く

避難小屋周辺

避難小屋に到着

避難小屋から
熊野岳へ

熊野岳山頂

熊野岳山頂にて

お釜をバックに

馬の背を
刈田岳方面へ行く

前方に刈田岳

刈田岳山頂

刈田岳から見る
お釜、熊野岳

刈田岳山頂

刈田岳山頂